切り花を長持ちさせるには?お花屋さんオススメの長く楽しむコツ
誕生日や母の日、送別会などイベントではお花をもらう機会が多くあります。「せっかくプレゼントしてもらったけれど、どうしたらいいのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。そんなときはお花屋さんが教えてくれる長く楽しむコツを実践してみましょう
Q. 花束をもらったけれど、家には花瓶がありません。帰宅後はどうしたらいいでしょう?
A. まずはラッピングのリボンや包装材をすべて外します。保水材のコットンやジェル剤なども外しましょう。茎を良く洗ってから、バケツに水を張って中に入れます。水に浸けた状態で切れ味の良い鋏を使って茎の切り口から1cm程度を斜めにカットしてください。そうすることで水を良く吸うようになり鮮度を保つことができます。その後に花瓶や生ける花器を用意しても良いでしょう。
Q. 花瓶には水以外に何か入れた方が良いのでしょうか?
A. 毎日の水替えに加えて、さらに長持ちさせたい場合には2つのポイントがあります。雑菌の繁殖を防ぐことでお花の寿命を延ばすことと、お花に栄養を与えてお花を長く維持させることです。水に酢か漂白剤を数滴ほど加えると抗菌の効果があります。栄養の効果では砂糖などを水に加えると良いでしょう。抗菌と栄養の役割を果たす延命剤を使うのもオススメです。水や延命剤は毎日交換しましょう。
Q. 花のつぼみがあるけれど、そのままにした方がいいですか?
A. 切り花は根がないので、花を咲かす力はかなり弱い状態です。小さなつぼみや数多くのつぼみあると、花を咲かせようとしてつぼみに栄養をすべて与えてしまい、せっかくキレイに咲いている花が枯れてしまうこともあります。花が開く間近の大きなつぼみだけ残し、それ以外のつぼみは摘んでおくと良いでしょう。残った力を無駄に分散させないようにすることで、咲いているお花の部分を長く維持させることができます。
Q. 枯れた花はそのままにしておけばいいでしょうか?
A. 枯れた花、終わった花はその部分を摘んでおくようにしましょう。水に落ちて腐ったり、雑菌・カビが発生・繁殖することがあります。また、枯れた部分からは老化ホルモンやエチレンガスが出るので、他の花の寿命が縮まってしまいます。枯れた部分が残っていると見栄えも良くないですから、きちんと手入れするようした方が良いですね。
Q. 長く電車に乗っていたので、もらったバラがしおれてしまいました。そのままバケツの水に浸けたら戻りますか?
A. いきなり水に全体を浸けないようにしましょう。ラッピングや保水材を外してからキッチンペーパーや新聞紙などを濡らしたものに植物全体をくるんでから浸けてあげるのがオススメです。
取り扱いに注意!切り花NG例
切り花を扱うときのNGを知っておくと想定外のトラブルに見舞われずに済みます。NG例と理由を見ていきましょう。
水や延命剤を変えない
水に浸けたまま枯れるまで放置する
中で雑菌が繁殖して水や延命剤が腐ります。異臭や、虫の発生、雑菌の繁殖、カビ、緑膿菌などの問題が起きることもあります。花を水に浸けたまま枯らすのも同じ理由からNGです。
クーラーや暖房器具の近くに置く
直射日光の差し込む場所に飾る
クーラーや暖房器具の風や熱にあたる場所だと、お花が乾燥してしまいます。また水の温度が上がると、雑菌が増えやすい環境になります。直射日光は色あせの原因にもなるので、半日陰で飾るのがオススメですよ。
水を足さない
水が少なくなると花がしおれますので、少ないようなら水を足すことも必要です。
お花屋さんの切り花加工
プロポーズでもらった花束や結婚式のブーケ、大事な人からもらった花を何とか長く保存したいなら加工してしまう方法があります。どういった加工があるのか見てみましょう。
ドライフラワー
低コストで加工するなら、ドライフラワーやポプリとして楽しむのも良いでしょう。ラッピングや保水材を外し、花を逆さにして日陰で乾燥させるとドライフラワーを作ることができますよ。つりさげるだけでもインテリアになりますが、グラスや瓶、アイアンバスケット、バケツなどに飾るのもオススメです。
ポプリ
ポプリを作る場合はザルなどに花を入れて乾燥剤を置いて日陰に干します。よく乾燥したら、アロマオイルやエッセンシャルオイルを数滴加えて密封して数週間から1ヶ月ほど熟成させます。グラスや小箱、サシェなどに入れて飾るとオシャレです。ポプリツリーやリースなどで壁や玄関飾りにするのも良いでしょう。
プリザーブドフラワー
もらったばかりでまだお花が新鮮なら、お花屋さんのサービスを利用してプリザーブドフラワーにすることもできます。コストは多少高くつきますが、みずみずしい状態で保存できますよ。もし自分で行なう場合には、専用液を使う方法が一般的です。乾燥剤や万年筆インクなどで作る方法もあるので自分好みの方法を探してみるのも良いでしょう。アクセサリー加工やアレンジなどが可能ですし、そのまま飾ることもできます。